コラム

2025/07/14
セルフケア
眠れない夜に、自分でできること ──“心とからだ”を整える、やさしいセルフケア
夜、布団に入っても頭の中がぐるぐるして眠れない。
疲れているのに、体の力が抜けない。
そんな“休めない夜”を、あなたは過ごしていませんか?
「考えないようにしよう」と思っても、かえって頭は冴えてしまう。
気づけば、夜中に何度も時計を見ている──。
いなだ治療院にも、こうした【眠れない】【脳が休まらない】状態に悩む方がたくさんいらっしゃいます。
その多くは、自律神経の“切り替え”がうまくいっていない状態。
でも、だからといって「薬に頼るしかない」とあきらめなくてもいいんです。
自分で“回復のスイッチ”を入れる方法も、ちゃんとあります。
自分で整えるための “やさしい習慣”
それが【自律訓練法】というセルフケア。
ドイツの精神科医・シュルツ博士が提唱したもので、
声に出す言葉とイメージの力を使って、心と体を結びなおしていく自己催眠法です。
今回は、眠る前の時間におすすめのやり方をご紹介しますね。

夜、眠る前にやってみてください
仰向けに寝て、ゆっくり目を閉じて、静かに呼吸を整えましょう。
そのまま、以下の言葉を心の中で唱えながら、体の感覚を感じていきます。
①「両腕がじんわり重たい……」×5回
→ 鉛のように重くなるイメージで。
②「両脚も、じんわり重たい……」×5回
→ 脚の力がふっと抜けていく感覚。
③「両腕がポカポカあたたかい……」×5回
→ 湯船に浸かっているような温かさを想像して。
④「両脚もポカポカあたたかい……」×5回
⑤「呼吸が静かで、楽にできている……」×5回
→ 呼吸の出入りを観察しながら、自然にまかせて。
⑥「心臓が、落ち着いてリズムよく動いている……」×5回
⑦「お腹が、太陽の光でポカポカあたたかい……」×5回
→ おだやかな浜辺で寝そべっている場面を想像してもOK。
⑧「額のあたりがひんやりして、心地いい……」×5回
→ 静けさと安心感に包まれていく感覚です。

コツは、うまくやろうとしないこと。
「感じなきゃ」と思わなくても大丈夫。
言葉を唱えて、ゆっくり呼吸しているだけで、脳と体が“休むモード”に切り替わっていきます。
1回で効果を実感できる人もいれば、少しずつ慣れていく人もいます。
自律神経は、整え直せる
不眠、耳鳴り、めまい、動悸、不安感……。
それらは「治らない」わけではなく、自律神経が“緊張モード”に固定されているだけかもしれません。
心とからだは、つながっています。
思考や感情にアプローチすることは、体を変える一歩にもなるんです。でもどちらでも大丈夫。それでいいんです。
いなだ治療院では、セルフケアの指導も行っています
「なんとかしたいけど、何から始めていいかわからない」
「毎晩しんどくて、試す気力も出ない」
そんなときは、専門家の手を借りることも、立派な“セルフケア”です。
あなたに合った整え方を、一緒に見つけていきませんか?