コラム

2025/06/10
不眠症
なぜ「異常なし」なのに、こんなにつらいの?──夜中の目覚めと不安の正体
こんな経験、ありませんか?
夜中にふと目が覚めてしまう。
それだけならよくあることかもしれません。
でも、そのあと眠れない。
心臓がドキドキして、何とも言えない不安感が押し寄せてくる。
「このまま朝まで眠れないのかも」と思うと、余計に焦ってしまう――
そんな夜を、何度も過ごしている方が、いなだ治療院には多く来られます。

「検査では異常なし」と言われても
そうした方の多くが、病院で血液検査や心電図などを受けています。
でも、結果は「特に異常なし」。
「漢方薬を出しておきますね」
「年齢的なものかもしれませんね」
そう言われて、なんだかモヤモヤした気持ちになったことはありませんか?
もちろん医師の判断には意味がありますし、漢方が合う方もいます。
でも、「つらいものは、つらい」。それが本音ではないでしょうか。
実は、自律神経とストレスが深く関わっています
夜中の目覚め、動悸、不安感――
これらには、「自律神経の乱れ」が大きく関わっていることがあります。
ストレスが積み重なると、脳が「何か危険がある」と判断し、
本来リラックスをつかさどる副交感神経の働きがうまくいかなくなってしまいます。
その結果、
少しの刺激で目が覚めてしまう
動悸が出たり、妙に不安になったりする
寝ようとするほど緊張して、さらに眠れなくなる
といった悪循環が起きてしまうのです。
実際、厚生労働省の「こころの耳」でも、ストレスが原因で動悸や息苦しさ、不安感といった身体症状が出るのは自然な生理反応であると説明されています。これは決して「気のせい」ではなく、からだが出している正当なサインなのです。
「歳のせい」で片づけないでください
たしかに年齢とともに体の機能は変化します。
でも、「歳だから仕方ない」とすべてを諦める必要はありません。
からだは、整えていけばちゃんと応えてくれます。
そして、眠りや不安感も――“治らないもの”ではありません。
いなだ治療院では、こうした状態に対して、
・体の歪みや筋肉の緊張をやわらげる整体
・内臓や脳への循環を促して自律神経の働きを整える調整
などを通じて、自然と「夜がラクになる」状態へと導いています。
「首や背中の緊張がゆるんだだけで呼吸が深くなって、夜中に目が覚めることが減ってきた」と話してくださる方も多くいらっしゃいます。
おわりに
夜が怖くなるほどの不眠や不安。
「こんなことで相談してもいいのかな?」と思っていたら、
それこそが、来ていただくタイミングかもしれません。
つらさの理由がわかり、
「安心して眠れる夜」を取り戻すお手伝いができれば、
治療家としてこれほど嬉しいことはありません。