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2016/01/19
コラム
【セルフケア】呼吸のしかたを変えるだけで身体は変わります
呼吸は命と結びついている
身体のしくみの基本的なことさえ知ってしまえば、普段の生活の中でエクササイズできることはたくさんあります。
呼吸をすることもそのひとつ、しかも生きる上でもっとも大切なしくみです。
なぜなら、仮に1週間水以外になにも食べなかったとしてもなんとか生きられます。
けれども、呼吸を3分も止めればふつうの人は死んでしまいます。
中には10分くらい息を止めることができる人もいるかも知れませんが。。。
それほど、呼吸は命と結びついているものですね。
肩呼吸になっていませんか?
猫背や姿勢の悪い人、肩こりや腰痛などこりや痛みの症状がある人は呼吸が浅い人が多いです。
肩呼吸といって、肺の上の方しか使っていないのです。
気道から気管支に分かれ、そこから肺に入ってさらに気管支がたくさん枝分かれしていきます。
どんどん細くなって、その先にいくと直径0.3mmの肺胞と呼ばれるものが両肺で3億個ついています。
ぶどうの房のようなイメージですね。
ここで酸素と二酸化炭素がガス交換されるのです。
肺は下へいくほど体積も大きくなる形をしています。
肩呼吸で肺の上のほうしか使わない習慣になっていると、当然ガス交換の効率も悪いということです。
そうすると、肺そのものに問題が起こったり、酸素がからだの隅々に届かないので血液が汚れます。
また、呼吸は自律神経に影響するので、ストレスや緊張、うつ症状、不眠、不安などの症状にもつながりやすいのです。
正しい呼吸は横隔膜をしっかり動かすこと
それでは、肺のしくみを100%使うにはどうすればいいのでしょうか。
それは横隔膜を普段から十分に動かして呼吸するのがいいです。
横隔膜とは、上には肺や心臓を、下には胃や肝臓・すい臓などとを隔てる筋肉でできた仕切りです。
膜といいますが、実際は収縮する筋肉でできています。
息を吸うときに横隔膜が縮んで内臓を下に押し下げます。
そうすると自然とお腹は前に膨らんできますね。
胸が左右に広がり、アバラ骨が上に大きく動きます。
息を吐くときは、横隔膜はゆるんで上にあがり肺を持ち上げます。
お腹はへこんできますね。
この横隔膜呼吸(一般には腹式呼吸といわれています)をすると、肺胞をフルに使えて血液がきれいになります。
背骨にもつながっているので、自律神経を適度に刺激し、リズミカルな動きが内臓をマッサージしてくれます。
健康のための一番の基本が、この横隔膜を正しく動かす呼吸なのです。
実際に呼吸をしてみましょう
立った状態でも、いすに腰掛けたままでもかまいません。
最初に立ち方の時に書いた、上体の姿勢をつくりましょう。
では、まずは以下の手順を覚えてください。
- 右手をおへそに当て、左手を右手の上に重ねます
- 息を口から吐き出します
- この時に軽く両手でお腹を押さえていきます
- 両手を戻しお腹をふくらませながら鼻から息を吸います
この動作をゆっくりと繰り返します。
注意点
- 吸うことよりも吐く息に意識を向けます(吐ききれば自然と息は入ってきます)
- 吸うときに肩を持ち上げようとしない(お腹のふくらみを意識します)
- 急がずにゆっくりと長い呼吸をします
いつでもどこでも呼吸を変えるだけで身体は変わっていきます
仕事でパソコンに向かっているときにもできますし、買い物や通勤の道中ですることもできます。
就寝前にゆったりとリラックスしたい時には、仰向けに寝て行なうこともできます。
朝の寝起きに朝日を浴びて、深い呼吸をすると、脳内物質のセロトニンが分泌してくれます。
慣れてくれば、自分の中にたまっている不満やぐちなどの情緒を、吐く息と一緒に出すようにイメージすると心身一体の浄化になります。
呼吸法といっても、あまり構えずに、まずは横隔膜を動かして深い呼吸をすることを習慣にしてみてください。
細かいやり方にこだわるよりも、身体の中が動くという実感を大切にしてやってくださいね。