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2019/03/27
ストレス
ストレスに対処するために知っておきたい基礎知識
病院で検査をしても原因がわからない症状や、自律神経のバランスが乱れて現れた症状には、ストレスが大きく関係しています。
ただ、ストレスが原因と言われても、「そんなの言われるまでもなくストレスを感じているよー」という方にとっては何の救いにもなりませんよね。
ではストレスに対してどう対処すればいいのか?
ストレスには心理カウンセリングのようなサポートが助けになることはありますが、脳とからだの仕組みから考えて調整することでお悩みの解決になることも多いです。
今回は、このストレスについて脳とからだの仕組みを通して解決の糸口を考えていきましょう。
ストレスには大きく3つある
一口にストレスといっても、どのような環境のもとで起こるかを分類しておかないと対処の仕方がわからないですね。
ストレスには大きく分けて3つあるので、それぞれについて解説していきましょう。
1.外部環境
私たちを取り巻く環境は、小さいところでは居住環境・職場環境があります。
進学や就職の時期になると自分の過ごす環境も大きく変化しますね。
また、大きくみると地球環境や宇宙レベルの環境の中に私たちは生きています。
四季の変化があり、気候の変動があり、台風の時期には気圧の変化も著しいです。
季節の変わり目になると1日の気温の温度差も激しく、このような外部環境の変化はストレスとして私たちは感じ取っています。
また、電化製品に囲まれて生活している現代人は、電磁波の問題も見過ごせませんね。
2.内部環境(見えるからだ)
内部環境によるストレスには2つの側面があります。
その一つが見えるからだ、つまり肉体に起因するものです。
例えば、以下のようなものがあります。
- 身体的な苦痛や外傷によるもの
- 運動不足など生活の活動が不足して起こるもの
- 栄養の偏りや不足、睡眠不足や睡眠の質の低下によるもの
3.内部環境(見えないからだと心因性のもの)
内部環境によるストレスの2つ目は見えないからだや心因性のものです。
- 脳によるストレス
- 心因性のストレス
ですね。
具体的な例を示すと、
他人との関係性に問題を感じたり、何かのトラブルに遭遇したりすること
家族や職場での人間関係や遺産相続や家の境界線などの揉め事などでストレスを感じるケースはよくありますね。
願望や欲望が満たされないことによるもの
女性なら、痩せたい・綺麗になりたいという願望はかなり強いですし、男性ならもっとやりがいのある仕事がしたいなどでストレスを抱えているケースは多いです。
他人から承認されないことによるもの
一生懸命やっても上司に評価されなかったり、贈り物をしたのに要らないと拒否されると自己否定に陥るケースがままあります。
このように一口にストレスが原因といっても、実は複雑なので、しっかりと分類することで対処の仕方や解決策の糸口が見出せるようになります。
ストレスの段階的考察
戦闘モードになるストレスの第一段階
私たちがストレスと感じる刺激を受け取ると、まず第1段階としてそのストレスの元となるもの(ストレッサー)と戦うか・それとも逃げるかのモードになり、ストレス状況を打破しようとします。
その際に、自律神経は交感神経が優位となり、脈拍数や心拍数や血圧は上昇し、気分も高まります。
このいわゆる戦闘モード・逃避モードになっても、目の前の問題が解決できれば、何の問題もありません。
ほどなくして、自律神経の副交感神経が優位になって、自然にリラックスするか、自分で解消してストレス状態をリセットできます。
野生の動物たちのほとんどはこうやって過ごしているものです。
ライオンに襲われそうになったシマウマは必死で逃げるためにストレス状態になっていますが、うまく逃げのびた後はストレス状態から平常の状態に自然とリセットしているのです。
からだの弱い部分にストレス反応が現れる第2段階
問題なのは、ストレス状況を打ち破れないまま、解決の見通しが立たない時です。
そうなると脳から指令が出て、ストレスホルモンであるコルチゾールが血液中にたくさん放出されます。
これが脳に届くと事態はさらに悪化します。
自律神経が乱れて、からだの弱い部分にストレス反応が現れます。
胃では、神経性胃炎や慢性胃炎、胃潰瘍が発生
腸では、過敏性腸症候群
アレルギーでは、じんましんやアトピー性皮膚炎や喘息
緊張しやすくなると、首こり肩こりや緊張性頭痛
などの自律神経症状が起こってきます。
心にストレス反応が現れる第3段階
心にストレス反応が現れると、気分の落ち込みや不眠などが続くなどの心的なストレス反応が起こってきます。
- 夜眠れない
- 朝早くに目が覚める
- イライラしやすい
- 気分が落ち込む
- 何かに追われているような感じがする
などの症状が現れてきます
このような状態がさらに続いていくと本当のメンタルの病気になることも!
脳内物質の分泌が乱れて脳の働きに異常が起こる
ストレスの状態が続くと、脳の中では脳内物質と呼ばれるノルアドレナリンやドーパミン、セロトニンの働きに異常が出てきます。
ノルアドレナリンの働きに異常が出ると
怒りっぽくなったり、落ち着かなくなったりし始め、更にはうつ症状やパニック障害、対人恐怖症、強迫性障害などの神経障害になってしまう原因にもなります。
ドーパミンの働きに異常が出ると
出る量が少なくなると食欲や性欲が落ち、活発に行動できなくなります。
また、逆にドーパミンの分泌が多すぎると欲求が抑えられなくなって、物欲が止まらなくなったりアルコール依存といった症状が現れます。
セロトニンの働きに異常が出ると
セロトニンが足りなくなると、外部からのストレス・満たされないストレス・人に認められないストレスなどの全てがたまってしまいます。
また、過剰になったノルアドレナリンやドーパミンの分泌を抑えることができなくなってしまいます。
ストレスに対処できるようになるために
以上、少し難しいお話になったかもしれませんが、ストレスは単に気のせいとかいう問題ではないということです。
気分転換すればとか、考え方を変えてみたらとか色々とアドバイスをしてくれる人もいるかと思います。
確かにそれでも少しは楽になることもあるかと思いますが、脳やからだの使い方を変えていくことと、感情や思考のエネルギーという見えないからだを整えていくことでストレスに負けないからだに変えることができます。
ストレスの強い方は特に呼吸がうまくできていない方がほとんどですので、呼吸が深くできるようになるだけでも心身の状態はかなり変わってきます。
姿勢が悪かったり、前後左右の重心バランスが崩れていてもストレス適応力が低下しますので、からだの使い方は重要です。
ストレスや自律神経に詳しい専門院の施術を受けることも改善の一歩につながりますね。
ストレスを早めに対処して、あなたの理想の健康を取り戻して人生を充実したものにしていきたいですね。