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2015/09/11
コラム
【症例】スポーツ選手のおしりから脚にかけての激痛が改善したケース
おしりから脚にかけての痛みとしびれを訴える症状でお困りの方は多い
病院で診察を受けると坐骨神経痛という病名を付けられることが多いようです。
坐骨神経痛は男女、また若い方や高齢の方を問わずに多い症状です。
その他のもスポーツをやっておられる方にもよく訴えられることが多い症状です。
薬では改善しなかったので自力のストレッチで徐々に症状が和らいできた
先日来院された方は、社会人バスケットボールチームで活躍されている男性で、右のおしりから脚にかけて痛みとしびれで困っておられました。
当初は練習でのオーバーワークだろうと思われて、休息を取るようにしたそうですが、症状が気になるので病院で診てもらうことにしたそうです。
医師の診断では、レントゲン写真の上では骨に異常は見当たらないので、おしりの筋肉のひとつである梨状筋(りじょうきん)が神経を圧迫して痛みとしびれがでているのだろうと説明を受けたそうです。
痛み止めの薬を処方されて、後はしばらくリハビリのマッサージを受けに通院するように言われたそうです。
仕事の関係で、通院はそんなに行けないので、しばらく薬を飲んで様子をみたそうですが、症状はなかなか改善に向かわなかったので、自分でもストレッチをしたりしているうちに少し痛みも和らいでいったそうです。
一度やわらいだ痛みが再発して激痛になってしまった
その後、1日中座っていることが多いデスクワークと、週末のハードなバスケットボールの練習はなんとかできていたらしいのですが、ある練習日の翌日の朝に突然右のおしりから脚に強い痛みとしびれがおそってきて立っているのもつらい状態になったのでした。
以前に病院の医師にいわれた梨状筋(りじょうきん)が神経を圧迫しているという言葉が脳裏に浮かび、インターネットで調べてみたら、坐骨神経痛の原因として梨状筋症候群というのがあると知ったそうです。
梨状筋症候群とは何かというと、
おしりの真ん中にある仙骨という骨と大腿骨の付け根で骨が出っ張ったところをつなぐ、細長い三角形をした西洋ナシのようにみえる筋を梨状筋(りじょうきん)といいます。
この梨状筋のすぐ下か筋肉の間を坐骨神経が通るので、神経を圧迫されて痛みやしびれが出ると言われています。
当院に来院され詳しくからだの状態を調べてみました
当院では、痛みやしびれを訴えられる患者さんに詳しい問診とカウンセリング、そして検査を行います。
今生じている症状の原因がどこからくるかを、痛みの出ている場所の確認だけでなく、痛みが発生しないといけなかった根本的な理由にまで遡って原因を追究します。
その過程のなかで、異常に硬くなった筋肉や関連する筋肉の問題をからだ全体のゆがみやバランスをみながら見立てていきます。
この男性の場合は、医師の診断のとおり右がわ梨状筋に問題はありましたが、それよりも股関節とおしりをつなぐ別の筋肉に脚の痛みとしびれを引き起こす引き金点(トリガーポイント)が見つかりました。
さらには、骨盤のゆがみから背骨の左右のバランスを崩していて、身体の使い方にも負荷のかかる状態が続いていたようでした。
施術とセルフケアの相乗効果で3回で痛みが消えました
このようなからだのバランスの崩れを元に戻し、筋膜をリリースして痛みの緩和を同時に行うのが当院の慢性症状改善法です。
この男性は、最初に動きの検査をしたときは、前屈が45度くらいでおしりがブロックされるくらい硬かったのですが治療後に再度検査すると、おしりの硬さが緩んでかなり曲げやすくなっていました。
ご本人も筋肉の硬さが柔らかくなったのを実感されたようで、来た時よりもずいぶん楽になったようでした。
この男性が自力でのストレッチで一時的に症状が和らいだのは、対症療法的に筋肉がゆるんだだけで、根本的な身体のゆがみはそのままだったから再発してしまったのです。
施術後は、自分でできる筋膜リリースのやり方を覚えてもらい自宅でもやってもらうようにしました。
ボールを使って筋膜をほぐすだけでもずいぶん楽になります。
自宅でのセルフケアと合わせて3回の施術でほぼ痛みがなくなりました。
この方のからだへの意識が、「これからは負荷のかかり過ぎるな筋トレは止めて、楽に動けるようなからだの使い方を意識してセルフケアを続けたい」という方向に変わったことが何よりの成果でした。