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2015/08/19
腰痛
腰痛治療のゴールは生活の質を改善することです
原因のわからない腰痛は85%もあります
腰が痛くて病院で検査を受けてみたら、「特に異常はありませんよ。」といわれたことはありませんか?
実は、腰痛の85%は重大な病気ではなく、明らかな原因を特定しにくい「非特異的腰痛(ひとくいてきようつう)」といわれるものなんですね。
これには、2つの意味があるんです。
- X線などの検査をしても、骨や関節やその他の組織に何か問題が起きているわけではないこと。
- 「原因が何かよくわかりません。」ということです。
この原因が「よくわからない」という腰痛が85%もあるんです。
お医者さんとしては、わからなくても一応「腰痛症」という診断名をつけるものなんです。
これは、肩が凝っている人に「肩こり症」といっているのと同じで、原因を特定しているわけでも何でもありませんね。
慢性腰痛の原因はなんでしょうか?
慢性腰痛の原因として考えられているものに、大きく5つあります。
- 骨の変形
- 椎間板の異常
- 椎間関節の異常
- 筋肉の異常
- 神経の異常
です。
これらはすべて、筋肉や骨格などの構造に異常があることを問題にしています。
けれども、実際は構造には問題のない「非器質性腰痛(ひきしつせいようつう)」がかなりの割合を占めているんです。
「非器質性腰痛」は、心理的・社会的な要因が複雑に絡み合って、何が直接の原因となって痛むのか特定できないタイプの腰痛です。
よく耳にするところの、いわゆるストレスからくる腰痛というものですね。
もう少し掘り下げてみると、
- 仕事がうまくいっていない
- 家庭内で問題を抱えている
- 経済的に困っている
- 仕事場の人間関係に悩んでいる
などで、ストレスを感じていて生活の質(QOL)が低下している状態です。
このようなストレスがあると、怒りや不安、焦り・悲しみ、自己重要感の低下などの感情に支配されやすいんですね。
このようなストレス状態が続くと、からだに本来備わっている痛みをブロックするシステム、(ちょっと難しい用語ですが)、下行性疼痛抑制系(かこうせいとうつうよくせいけい)がうまく働いてくれなくなります。
ストレス由来の腰痛にはどんな対策をすればいいか
メンタルケアの専門家に相談というのも一つの方法です。
ですが、からだからのアプローチとして、トリガーポイント治療や整体治療を受けることで「下行性疼痛抑制系」を賦活することが可能なんです。
また感情の停滞は、エネルギーがうっ滞して身体へも悪影響を与えることが多くの研究データでわかっています。
身体とこころは一体と言われるように、心理的な習慣やくせなどが肉体の健康度を左右する面もあるのです。
当院では、心理療法やエネルギー療法を使って、メンタルな面に原因のある腰痛にアプローチしています。
痛みを生みだす根本に目を向けてみましょう
なぜ痛みを感じるようになったのか、どうすれば痛みから解放されるのか。
ただ単に、痛みを取り除くだけなら、注射を1本打ってもらうほうが早いです。
でも、それで問題が解決できないことも多々ありますね。
痛みだけを抑えようとするのは対症療法だからです。
痛みを引き起こす根本にある、生活基盤そのものを見直すことも大切です。
腰痛治療の最終ゴールというのは、痛みだけを消すことではなく、ご自身の生活の質を改善し、痛みが再発しないようにすることですね。