ブログ

ブログ

アイコン2015/05/11

アイコンコラム

【症例】痛みやしびれの原因が病院と当院では見解の違ったケース

太ももの前が痛だるくしびれるのは神経が圧迫されているせい?

太ももの前が痛だるい・しびれるような感じがあるという40代の男性が来院されました。

当院へ来院される前に、この男性はしびれを伴う症状があることがすごく不安になられて病院の整形外科を受診されました。

その病院でレントゲン写真を撮ってもらった結果、お医者さんから「骨と骨のすき間が狭くなっているので、神経が圧迫されて痛みが出ているんでしょう。」といわれたのです。

そしてつけられた病名は、大腿神経痛でした。

治療としては、「とりあえず痛み止めのお薬を出しておくので、これで様子見て下さい。」といわれて帰されたそうです。

さらに、お医者さんから「この程度の骨のすき間なら、手術するほどのものでもないですから。」と、あまりなぐさめにはならないような言葉を言われたのでした。

姿勢の悪さ、立ち方のくせ、運動による負荷が太ももの痛みの原因だった

初めて来院された時、この男性の姿勢をチェックしてみると、お腹を前に突き出すような立ち方をする癖がありました。

この方のお仕事は、営業で車の運転をしている時間が長いのだそうです。

しかも普段は全く運動をしていないので、これではいけないと思い、最近になってウォーキングを始めたとのことでした。

普段の姿勢の悪さと、急に始めた運動がストレスとして身体に負担がかかり、今回の太ももの前の痛みが生じたと考えられました。

身体の歪みや筋膜の硬さが原因で痛みやしびれが起きるケースは多いのです

この方への治療は、痛む部位ではなく、立ち姿勢を正すために姿勢のバランスを整える施術から始めました。

足の関節を調整して、下肢の筋膜の硬さをゆるめると立ち方がずいぶん真っ直ぐになりました。

股関節のまわりには、太ももの痛みやしびれの発信源となる硬いしこり(トリガーポイント)が見つかったので、そのトリガーポイントを狙って鍼治療をすると太ももの違和感はほぼなくなってしまいました。

この男性が病院で診断名をつけられた大腿神経痛の原因は、骨のすき間が狭くなって神経を圧迫したことではなかったのです。

この男性のケースのように、身体のバランスが歪むことや、筋肉・筋膜にできた痛みの引き金点(トリガーポイント)が原因で痛みやしびれが起きる確率は高いのです。

予防のためには自分の身体に意識を向ける習慣をつけてセルフケアすることが大切

この男性には、施術後に、自分でできる簡単なエクササイズを指導しました。

しかし、普段全く運動していないせいか、動きがぎごちなく、自分の身体に意識を向けることに慣れておられないようでした。

そこで、簡単でゆっくりな動きのエクササイズを、イメージしやすいように一緒に行いました。

そうすると、最初のこの男性のぎごちなかった動きが、だんだんとなめらかに動かせるようになっていきました。

車の乗り降りの際には、30秒でいいので覚えてもらったエクササイズを実践してもらうよう伝え初回の施術を終えました。

いなだ治療院では、この方のケースのように、痛くならない身体づくりを日常生活の中でできるエクササイズで予防に役立てていただいています。

 

< 戻る