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2018/06/03
コラム
鍼治療や整体の施術の方法よりも大切にしていること
脚の痛みとしびれが出はじめたのはぎっくり腰になったことがきっかけでした
右脚がしびれるという症状で女性の患者さんが来院されました。
もう3ヵ月以上前から、右の太ももの後ろから足のうらにかけてしびれがあって困っているそうです。
実はこの女性患者さんは、脚の症状が出る少し前にぎっくり腰を起こして動けなくなったことがあったそうです。
そこで、家の近所の整体院へ行き治療してもらったところ、1週間ほどで痛みが治まったので、それから定期的に通院を勧められ何度か通われたそうです。
その整体院の施術は、毎回背骨をバキバキっと鳴るような矯正をされるらしく、ある時からこの女性は右脚にしびれを感じてきたそうです。
それで、その整体院に行くのは止めてしばらく様子をみていたそうですが、だんだんと歩くのも辛くなってきたというのです。
もっともこの症状が出はじめたことが、背骨をバキバキされたことが原因かどうかは本人もわからないとのことでした。
この女性は、脚の痛みとしびれ感がなかなか治まらないことで不安になり、整形外科を受診したそうですが、そこでお医者さんからは腰椎の椎間板ヘルニアだと診断されました。
痛みを抑える坐薬をもらい、ロキソニンという消炎鎮痛剤を服用して、しばらくは症状が和らいだ気がしたそうです。
けれども少し時間が経つとまた、痛みとしびれを感じ始め、現在まで同じような状態をくり返しているとのことでした。
初めて鍼治療をうける方の緊張を解くことが施術の第一歩
不安な日々を過ごしていたところ、友人から「鍼治療がいいよ」と聞いて、インターネットで症状を検索して当院に連絡をいただきました。
この女性は友人から勧められたものの、身体に鍼を打たれるというのは初めての経験なのでとても不安そうでした。
初回に来られたときのカウンセリングでは、「痛みやしびれが良くなるのなら、少々の痛みはがまんします。」おっしゃいました。
当院では鍼治療と整体治療をメインに施術を行っていますが、患者さんが納得した上でしか施術をいたしません。
この女性は鍼治療を希望して来られましたが、明らかに緊張で身体がこわばらせていたので、いきなりの鍼治療は逆効果だと判断しました。
まずリラックスした状態で施術を受け入れていただくことが大切と考えます
そこで、身体の内側から歪みを整える整体を主体に施術し、ソフトな刺激で鍼の治療に慣れてもらうようにしました。
鍼治療は痛みやしびれの症状に効果を発揮しますが、緊張した状態で施術をしてもかえって逆効果になることがあるからです。
当院で行なっている整体は、内臓と自律神経のバランスを調整し、患者さんの治る力を引き出すやさしい施術ですのでリラックスして受けていただけます。
ですから、この女性には多少回数はかかるかもしれませんが、身体がリラックスできて鍼による施術を受け入れてもらえる状態にすることを第一目標に治療方針を組み立てました。
実際に鍼治療の感想をこの女性に聞くと、「えっ、もう終わったんですか?」といわれるほど、思ったほど鍼は怖くないものだと感じていただけたようです。
当院では、行なっているすべての治療にこだわりはありますが、患者さんが楽になるための最適な方法を選択することを一番に考えて施術にあたっています。
どうぞ安心してご来院ください。