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2018/05/20
坐骨神経痛
坐骨神経痛は背骨の歪みを正す必要はない!?
坐骨神経痛でよく訴えられる症状とは
1年前から坐骨神経痛の症状を訴える50代女性の患者さんが来院されました。
坐骨神経痛でよく生じる症状というのは、以下のようなものが挙げられます。
- お尻から太ももにかけて脚がしびれている。
- 夜寝ていても脚の痛みで目が覚めることがある。
- 歩くと脚に体重をかけた方のお尻から太もも、膝下の外側に痛みを感じる。
このような不快な感覚が、坐骨神経痛になるとよく訴えられる症状です。
当院では初回の問診で症状の経過を聞かせていただきます
この女性が来院され、初回にこれまでの症状の経過をお聞きしたところ、最初はイスからの立ち座りで腰が痛くなったそうです。
そのうちに、だんだんとお尻から太ももの外側、さらにひざの内側にまでしびれ感が広がっていったそうです。
この女性は、高校生の頃にバレーボールをやっておられ、左の足首の靭帯を切ってしまい手術されたことがありました。
しばらくびっこを引いていたこと以外には、バレーボールのクラブ活動で、腰痛などの故障はなかったそうです。
就職してからは結婚や子育てをしながらも、現在まで会社勤めを続けられています。
ご本人の感じでは、デスクワーク主体の仕事のため、腰やお尻には負担がかかってきたのではないかとのことでした。
坐骨神経痛は整形外科での診断画像や整体院でいう背骨の歪みでないこともある
この女性は当院へ来られる前に整形外科を受診され、レントゲンとMRIも撮ってもらったそうですが、診断は特に異常はなく、多少の背骨のすり減りがある程度といわれました。
それで、家の近くにある整体院に週2回通うことにしたそうです。
その整体院では、背骨が歪んでいるのが坐骨神経痛の原因だといわれ、この女性は背骨の歪みの調整に3ヶ月間通ったそうです。
3ヵ月後、この女性は通っていた整体の先生から骨の歪みがだいぶ良くなりましたと言われたのですが、よくわからないままだったそうです。
それよりも、痛みの程度が全く変化しなかったので、背骨の歪みが原因じゃないのではないかと思いはじめたのだそうです。
背骨の歪みが坐骨神経痛の原因とは限らない
整形外科や整体というと、背骨の歪みが痛みの原因だと考えておられる向きがあります。
けれどもこの考え方は、原因と結果を逆さまに診てしまっているともいえます。
つまり、背骨の歪み≠痛みであって、痛みを感じるから結果として骨も歪むと考えたほうが自然な場合が多いのです。
ヒトを含めて、本来生物は痛みから逃れるように行動するようにプログラムされています。
痛かったら痛くないような姿勢をとろうとするのです。
足を着くのが痛いのなら、びっこを引くような歩き方になりますし、そのような歩き方が続けば本当に骨や軟骨が変形してしまうことになります。
だから背骨の歪んだ部分だけを直したとしても、坐骨神経痛の痛みがある間はすぐにまた歪んでいきます。
歪み自体は身体が本来もっている補正作用であり、痛みから逃れるための防御反射だからです。
つらい坐骨神経痛をよくするためには、歪みの根本原因を正常に戻す必要があります
坐骨神経痛が起こってしまうのは、最初に身体の内部に歪みが生じたことから始まります。
背骨の歪みは、身体が歪むことで起きてくる二次的な身体の補正作用なのです。
ですから、身体の歪みを引き起こす根本原因に対してアプローチする必要があると当院では考えます。
当院の施術は、身体の内側にある内臓の位置や体液の滞り、脳と脊髄をつなぐ循環の改善を通して身体の正常な働きを取り戻していきます。
これらの内側のバランスの乱れが、身体の歪みを引き起こす根本原因だからです。
さらに、痛みの直接的な引き金となる筋膜にできた過敏な部位(トリガーポイント)には、筋膜リリースをする施術でさらに治りやすい身体に導きます。
当院の考えに基づいて歪みを正常に戻す施術を10回3ヶ月続けた結果、この女性の坐骨神経痛は消えてしまいました。
今では、予防のために月1回の施術を楽しみに来院されています。